

- キャセリンハウスの誕生は、1899年。神戸異人館の生みの親とも言えるイギリス人建築家ハンセル(A.N.Hansell)によって設計されました。ハンセルは多くの異人館の建設をはじめ同志社大学ハリス理化学館(重要文化財)を建築するなど、日本の明治後期から大正前期にかけて日本の建築史に多大な足跡を残した人物です。
館の東側にある二つの違った形のベイ・ウィンドゥ(張り出し窓)が特徴的。半円型と三面型のこの二つのベイ・ウィンドゥは、中世ヨーロッパで発展した建築様式で、その美しく印象的な姿は、館の名前になっているキャセリン・アンダーセンを優雅にイメージさせてくれます。
- キャセリンは、ドイツ人 陸軍少佐C.A.アンダーセンと日本で結婚。キャセリンハウスは二人の愛の新居として建てられ、窓の木枠がちょっとカーブしていたり、夫人のリクエストがふんだんに盛り込まれています。
太陽の光がいっぱいに降り注ぐ大きなサンルームはキャセリンの一番のお気に入りの場所。館のあちらこちらに、キャセリンの思いが込められているかのように、フェミニンな雰囲気が漂っています。その場にいると時間がゆっくりと、そして心地よく流れていくのがわかります。
キャセリンハウスは重要伝統的建造物群保存地区、神戸市指定伝統的建造物に指定されています。